○最上町文化財保護条例

昭和51年6月28日

条例第24号

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、文化財保護法(昭和25年法律第214号。以下「法」という。)第3条及び第182条第2項の規定に基づき、文化財の保存及び活用のため必要な措置を講じ、もつて町民の文化的向上に資するとともに、わが国の文化の高揚に貢献することを目的とする。

(文化財の定義)

第2条 この条例で「文化財」とは、法第2条第1項各号に掲げる有形文化財、無形文化財、民俗文化財、記念物、文化的景観及び伝統的建造物群をいう。

第3条 最上町教育委員会(以下「教育委員会」という。)は、この条例の施行に当つては、関係者の所有権その他の財産を尊重するとともに、文化財の保護と他の公益との調整に留意しなければならない。

第2章 文化財保護審議会

(文化財保護審議会)

第4条 法第190条の規定に基づき、教育委員会に最上町文化財保護審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、教育委員会の諮問に応じて、文化財の保存及び活用に関する重要事項について調査審議し、これらの事項について教育委員会に建議する。

(審議会への諮問)

第5条 教育委員会は、次に掲げる事項について、あらかじめ審議会に諮問しなければならない。

(1) 町指定有形文化財の指定及びその指定の解除

(2) 町指定無形文化財の指定及びその指定の解除

(3) 町指定無形文化財の保持者又は保持団体の認定及びその認定の解除

(4) 町指定有形民俗文化財又は町指定無形民俗文化財の指定及びその指定の解除

(5) 町指定史跡名勝天然記念物の指定及びその指定の解除

(組織)

第6条 審議会は、委員15人以内で組織する。

2 審議会は、審議会委員で構成する専門部会を置くことができる。

3 特別の事項を調査審議する必要があるときは、審議会に臨時委員を置くことができる。

4 委員及び臨時委員は、文化財に関し学識経験を有する者のうちから教育委員会が委嘱する。

5 委員は、重要文化財旧有路家住宅管理条例(昭和48年条例第13号)第10条に定める委員を兼ねることができる。

(任期)

第7条 委員の任期は、2年とし、再任することを妨げない。

2 委員が欠けた場合の補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

3 臨時委員の任期は、特別の事項の調査審議が終了するまでとする。

(会長)

第8条 審議会に、会長及び副会長を置き、委員の互選によつてこれを定める。

2 会長は、審議会の会務を総理し、審議会を代表する。

3 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときはその職務を代理する。

(会議)

第9条 審議会は、会長が招集する。

2 会長は、会議の議長となる。

3 会議その他会務の運営に関し必要な事項は、教育委員会が規則で定める。

(庶務)

第10条 審議会の庶務は、教育委員会において処理する。

第3章 町指定文化財

(指定)

第11条 教育委員会は、町の区域内に存する文化財(法又は山形県文化財保護条例の指定により文化財に指定されたものを除く。以下同じ。)のうち、町にとつて重要なものを最上町指定文化財(以下「町指定文化財」という。)に指定することができる。

2 前項の規定による指定をするには、教育委員会は、あらかじめ指定しようとする文化財の所有者又は権原に基づく占有者の同意を得なければならない。ただし、所有者又は権原に基づく占有者が判明しない場合は、この限りではない。

3 第1項の規定による指定をするには、教育委員会は、あらかじめ審議会の意見を聞くものとする。

4 第1項の規定による指定をするには、その旨を公示するとともに、当該文化財の所有者及び権原に基づく占有者に通知して行うものとする。ただし、当該文化財の所有者又は権原に基づく占有者が判明しない場合は、この限りではない。

5 第1項の規定による指定は、前項の指定の公示があつた日からその効力を生ずる。また、教育委員会は、当該町指定文化財の所有者に指定書を交付しなければならない。

(解除)

第12条 教育委員会は、町指定文化財としての価値を失つた場合、その他特別の事由があるときは、その指定を解除することができる。

2 前項の規定による指定を解除するには、前条第3項から第5項までの規定を準用する。

3 前項の準用により指定を解除された通知を受けたときは、所有者は、すみやかに町指定文化財の指定書を教育委員会に返付しなければならない。

(管理義務、管理責任者)

第13条 町指定文化財の所有者は、この条例並びにこれに基づく教育委員会規則及び教育委員会の指示に従い、町指定文化財の管理、保持につとめなければならない。

2 町指定文化財の所有者は、特別の事情があるときは、専ら自己に代り当該町指定文化財の管理の責に任ずべき者(以下「管理責任者」という。)を選任することができる。管理責任者は、所有権者の負うべき責任を持つものとする。

(届出)

第14条 町指定文化財の所有者が変更したときは、新所有者は、旧所有者に対し交付された指定書を添えて、すみやかにその旨を教育委員会に届出なければならない。

2 町指定文化財に変化があつた場合は、すみやかに届出なければならない。

(管理又は修理の補助)

第15条 町指定文化財の管理又は修理に多額の経費を要し、所有者がその負担に堪えない場合その他特別の事情がある場合は、町は、当該所有者に対し、その経費の一部を予算の範囲内で補助金を交付することができる。

2 前項の補助金を交付する場合には、その補助の条件として管理又は修理に関し必要な事項を調査し、必要があると認めるときは当該管理又は修理について指揮、監督することができる。

(管理又は修理に関する勧告)

第16条 教育委員会は、町指定文化財の管理が適当でないため、その価値の失われるおそれがあると認められるときは、所有者又は管理責任者に対し、管理方法の改善、保持施設の設置その他に関し必要な措置を勧告することができる。

2 勧告に基づいて行う措置又は修理のために要する費用は、予算の範囲内でその全部又は一部を町の負担とすることができる。

3 前項の規定により町が費用の一部又は全部を負担する場合には、前条第2項の規定を準用する。

(有償譲渡の場合の返納金)

第17条 町が修理又は管理に関し必要な措置を行うため、第15条第1項又は前条第2項の規定により費用を負担した町指定文化財を、補助又は費用負担に係る修理等が行われた後に当該町指定文化財を有償で譲り渡した場合においては、当該補助金又は負担金の合計額から当該修理等が行われた後の当該町指定文化財の修理等において自己の費した金額を控除して得た額の全額を町に返納しなければならない。

(公開)

第18条 教育委員会は、町指定文化財の所有者に対し、1ケ月以内の期間に限つて公開の用に供するため当該文化財を出品又は出場公開させることを勧告することができる。

2 第1項の規定により要する費用は、予算の範囲内でその一部を町の負担とすることができる。

3 教育委員会は、第1項の規定により行うことに起因して生じた一切の事故の責任を負わなければならない。ただし、他の責に帰すべき事故については、この限りでない。

第4章 補則

(委任)

第19条 この条例の施行に関し必要な事項は、教育委員会が規則で定める。

1 この条例は、公布の日から施行する。

2 この条例施行前において、改正前の最上町文化財保護条例第9条の規定により指定された町指定文化財は、改正後のこの条例第11条の規定により町指定文化財に指定されたものとみなす。

(平成5年3月16日条例第30号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成17年3月25日条例第8号)

この条例は、平成17年4月1日から施行する。

最上町文化財保護条例

昭和51年6月28日 条例第24号

(平成17年4月1日施行)