○最上町定住促進空き家活用住宅の管理運営に関する条例

平成24年6月12日

条例第12号

(目的)

第1条 この条例は、最上町内にある空き家を活用して、定住者等の住宅を確保し、定住化の促進を図るため必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意味は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 空き家活用住宅 最上町内にある空き家のうち、所有者から町長が賃貸借契約により借上げた住宅を整備し、定住者等に使用させる住宅をいう。

(2) 所有者 住宅として借上げる建物を所有する者をいう。

(3) 利用者 町長と賃貸借契約を締結して空き家活用住宅を利用する者をいう。

(4) 住宅監理員 町長が職員のうちから任命する者をいう。

(管理及び運営)

第3条 町長は、所有者から借上げた住宅を空き家活用住宅として、管理運営する。

(所有者との賃貸借契約)

第4条 町長は、空き家活用住宅の借上げに際し、所有者と賃貸借契約を締結する。

2 町長が所有者から空き家活用住宅として借上げる期間は、10年とする。

(使用前修繕)

第5条 町長は、空き家活用住宅として利用者へ貸出す前に、必要に応じて修繕を行うものとする。

2 町長は、借上げたときの空き家活用住宅の原形を変更する修繕を行おうとするときは、所有者の承諾を得なければならない。

3 町長は、賃貸借期間満了又は賃貸借契約の解除により、住宅を所有者に返還する際の原形に回復する義務は負わない。

(所有者の責務)

第6条 所有者は第4条第2項に定める期間以内に空き家活用住宅の明け渡しを受けるときは、別表に定めるところにより、空き家活用住宅の修繕に要した費用を町に返済しなければならない。

2 所有者は空き家活用住宅の明け渡しを希望する場合は、当該建物の明け渡しを希望する日の1年前から6月前までの間に、町長に解除の申入れをしなければならない。

3 所有者は町長の承諾を得ないで空き家活用住宅を第三者に対して売却し、又は担保等の設定をしてはならない。

(空き家活用住宅の貸出し)

第7条 町長が空き家活用住宅を定住者等に貸出す期間は、町長と所有者との賃貸借契約期間内とする。ただし、やむを得ない事由により所有者との賃貸借契約が解除された場合は、解除時までとする。

(利用資格等)

第8条 利用者は、次の各号のいずれかに該当する者とする。

(1) 最上町に住所を有する者

(2) 最上町に住所を移し、賃貸借期間満了後も引続き最上町に居住する意志のある者

(3) 定住促進のため町長が特に利用を認めた者

(利用料の決定・変更)

第9条 空き家活用住宅の利用料は、空き家活用住宅毎に所有者との賃貸借契約及び貸出し前の修繕費などを勘案し町長が決定する。

2 町長は、経済情勢、公租公課等の変動や、追加修繕費などにより必要が生じたときは、入居期間中であっても、利用者と協議のうえ利用料を変更することができる。

3 町長は、利用者に特別な事情があると認めるときは、利用料を減免することができる。

4 前項における特別な事情とは、最上町営住宅設置及び管理条例(平成9年最上町条例第25号)第17条各号の規定の例による。

(利用料の納付)

第10条 利用者は、入居可能日から当該利用者が空き家活用住宅を明け渡す日までの間、利用料を納付しなければならない。

2 利用料は、毎月末日(月の途中で明渡す場合は明け渡す日)までにその月分を納付しなければならない。

3 入居期間が1月に満たない月の利用料は日割り計算による。その場合、算出した合計額に1円未満の端数が生じた場合は切り捨てるものとする。

(延滞金)

第11条 利用者が、期限までに利用料を納付しなかったときは、当該期限の翌日から納付日までの日数に応じ、その未納額に最上町税条例(昭和36年最上町条例第14号)の例に準じ、計算して得た金額に相当する延滞金を納付しなければならない。

2 町長は、期限までに利用料を納付できない特別な理由があると認めるときは、延滞金を減免することができる。

(費用負担義務)

第12条 建物の土台、柱、壁、屋根等の構造上重要な部分に関する修繕費用は、町の負担とする。

2 次の各号に掲げる費用は利用者の負担とする。

(1) 畳の表替え、破損ガラスの取替え、ふすまの張替え等の軽微の修繕及び給水栓、その他付帯施設の構造上重要でない部分の修繕に要する費用

(2) 電気、ガス、上水道、下水道などの使用料

(3) 浄化槽維持管理費及び衛生費(し尿処理に要する経費等)

(4) 建物及び利用敷地に係る除排雪に要する経費

(5) その他居住に要する経費

3 建物損害保険は所有者が加入するものとし、町長は火災等の災害による損害について一切責任を負わない。

(利用者の保管義務)

第13条 利用者は、空き家活用住宅の利用について必要な注意を払い、これを正常な状態で維持管理しなければならない。

2 利用者は、自らの責めに帰すべき事由により、空き家活用住宅を改造、破損又は汚損した場合には、これを原形に復し、又はこれに要する費用を町長に賠償しなければならない。

3 利用者は、空き家活用住宅を自らの居住以外の用途に利用してはならない。

4 利用者は、空き家活用住宅を他の者に貸し、又はその入居の権利を他の者に譲渡してはならない。

(原形の変更)

第14条 利用者が、空き家活用住宅の原形を変更しようとするときは、あらかじめ所有者及び町長の承認を受けなければならない。

(立入検査)

第15条 町長は、空き家活用住宅の管理上必要があると認めるときは、住宅監理員に空き家活用住宅の検査をさせ、又は利用者に対して適切な指示をさせることができる。

2 前項の検査において、現に使用している空き家活用住宅に立入るときは、あらかじめ当該住宅の利用者の承諾を得なければならない。

3 第1項の規定により検査に当たる者は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があったときは、これを掲示しなければならない。

(住宅の検査)

第16条 利用者は、空き家活用住宅を立ち退こうとするときは1月以上前に町長に届け出て住宅監理員又は町長の指示する者の検査を受けなければならない。

(賃貸借契約の解除及び空き家活用住宅の明け渡し)

第17条 町長は、利用者が次の各号の1に該当するときは、利用者に対し空き家活用住宅の明け渡しを請求することができる。

(1) 不正な行為により入居したことが判明したとき。

(2) 空き家活用住宅の利用料を3月以上滞納したとき。

(3) 正当な事由によらないで15日以上住宅として使用しないとき。

(4) 地域社会の平穏を阻害する行為をしたとき。

(5) 本条例の規定に違反したとき。

(6) 空き家活用住宅の賃貸借期間が満了したとき、又は賃貸借期間が満了前に空き家活用住宅の所有者と町長との間の賃貸借期間が終了したとき。

(7) 利用者又は同居者が暴力団員であることが判明したとき。

2 前項の規定により空き家活用住宅の明け渡しの請求を受けた利用者は、速やかに町長に空き家活用住宅を明け渡さなければならない。

(過料)

第18条 町長は、利用者が詐欺その他の不正行為により利用料の全部又は一部の徴収を免れたときは、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料を科する。

(委任)

第19条 この条例の施行に関し、必要な事項は規則で定める。

この条例は公布の日から施行する。

別表(第6条関係)

経過年数

返済額

1年未満

修繕等に係る費用の全額

1年以上2年未満

〃 90%

2年以上3年未満

〃 80%

3年以上4年未満

〃 70%

4年以上5年未満

〃 60%

5年以上6年未満

〃 50%

6年以上7年未満

〃 40%

7年以上8年未満

〃 30%

8年以上9年未満

〃 20%

9年以上10年未満

〃 10%

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平成24年6月12日 条例第12号

(平成24年6月12日施行)